子どもの熱中症予防|大人の「大丈夫」が危険な理由
2026/07/28
暑い日に子どもと外出していると、「自分はまだ平気だから、子どもも大丈夫」と考えてしまうことがあります。しかし、子どもが感じている暑さは、大人と同じとは限りません。特に身長の低い子どもは、地面からの照り返しを強く受けるため、大人よりも熱中症になりやすい環境にいます。
熱中症とはどのような状態?
熱中症とは、高温多湿の環境に体が対応できず、体内に熱がこもったり、水分や塩分のバランスが崩れたりすることで起こる体調不良の総称です。
初期には、大量の汗、顔の赤み、だるさ、頭痛、めまい、吐き気などがみられます。重症になると、意識がもうろうとする、受け答えがおかしい、けいれんを起こすといった危険な状態になることがあります。
なぜ子どもは熱中症になりやすいの?
子どもは大人に比べて体温調節機能が未熟です。体にたまった熱を汗などで十分に逃がすことができず、体温が上昇しやすい傾向があります。
また、子どもは身長が低いため、アスファルトやコンクリートからの照り返しの影響を強く受けます。大人の顔の高さではそれほど暑く感じなくても、子どもの顔の周辺では、より高温になっている場合があります。
ベビーカーも地面に近く、日よけによって風が通りにくくなると、内部に熱がこもることがあります。保護者が涼しいと感じていても、こまめに子どもの様子を確認しましょう。
さらに、子どもは遊びに夢中になると、のどの渇きや体調の変化に気づきにくくなります。「大丈夫?」と聞かれて反射的に「大丈夫」と答えることもあるため、返事だけで判断しないことが大切です。
注意したい子どもの変化
次のような様子がみられたら、熱中症の可能性があります。
・顔が赤く、触ると体が熱い
・いつもより元気がない
・ぼんやりして反応が鈍い
・大量に汗をかいている
・暑いのに汗が出ていない
・頭痛、吐き気、腹痛を訴える
・ふらつきや筋肉のけいれんがある
・おしっこの回数が少ない
乳幼児では、自分で症状を説明できません。機嫌が悪い、泣き方が弱い、母乳やミルクを飲みたがらないといった変化にも注意してください。
医療機関ではどのように判断する?
医療機関では、体温、血圧、脈拍、呼吸状態、意識の状態、脱水の程度などを確認します。必要に応じて、血液検査で電解質や腎機能、肝機能などを調べたり、尿検査を行ったりします。
熱中症は、症状や暑い環境にいた状況などから総合的に判断します。
熱中症の治療方法
軽い症状で意識がはっきりしている場合は、涼しい場所へ移動し、衣服をゆるめて体を冷やします。首、わきの下、足の付け根などを冷やすと効果的です。自分で飲める場合は、水分と塩分を補える経口補水液などを少しずつ飲ませます。
熱中症そのものを治す特効薬はありません。医療機関では、脱水の程度に応じて点滴を行ったり、吐き気などの症状に対する治療を行ったりします。重症の場合は、全身を積極的に冷却しながら入院治療が必要になることがあります。
意識がおかしい、呼びかけへの反応が悪い、けいれんがある、水分を飲めない、何度も吐く場合は、無理に飲ませず、すぐに119番へ連絡してください。
家庭でできる予防方法
外出するときは、のどが渇く前から水分をとらせましょう。遊んでいる途中も、20~30分ごとを目安に日陰や冷房の効いた場所で休憩します。汗を多くかいたときは、水分だけでなく塩分の補給も意識してください。
帽子や通気性のよい服を選び、気温が高い時間帯の長時間の外出は避けましょう。ベビーカーでは、背中に熱がこもっていないかを確認し、保冷剤を使用する場合は直接肌に触れないよう注意します。
「本人が大丈夫と言っているから」ではなく、顔色、汗の量、受け答え、歩き方、尿の回数などを大人が観察することが、子どもを熱中症から守るポイントです。
子どもの体調がいつもと違う、熱中症かどうか判断できないという場合は、早めに医療機関へご相談ください。
B-leafメディカル内科小児科クリニックでは、総合診療専門医だけでなく、小児科専門医が子どもの症状を診療しています。
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