「熱中症はその日に出る」と思っていませんか?帰宅後や翌日の不調にも注意
2026/07/29
「暑い場所にいる間は元気だったから、熱中症ではない」
「帰宅してから出た頭痛は、暑さとは関係ない」
このように考えていませんか?
実は、炎天下で過ごしている間に目立った症状がなくても、帰宅後や翌日になって頭痛、吐き気、めまい、強い倦怠感などが現れることがあります。一般に「時差熱中症」と呼ばれることがありますが、これは正式な病名ではなく、暑さによる体への負担が時間差で表面化した状態を示す言葉です。
なぜ症状が遅れて現れるの?
暑い環境では、体は汗をかき、皮膚から熱を逃がして体温を保とうとします。しかし、長時間の外出や作業で大量に汗をかくと、水分だけでなく塩分も失われます。
その場では何とか動けていても、体内には熱や疲労が残っていることがあります。帰宅後も室温が高い、冷房を使わない、水分や食事を十分に取らない、飲酒だけで済ませる、睡眠が不足すると、体の回復が追いつきません。その結果、帰宅後や翌朝に症状がはっきりすることがあります。
どのような人が発症しやすい?
注意が必要なのは、屋外で長時間働く方、スポーツや庭仕事をする方、暑い日が続いても十分に休めない方です。
また、高齢の方、肥満傾向の方、心臓病・腎臓病・糖尿病などの持病がある方、睡眠不足や体調不良が続いている方は、体温や水分を調節する力が低下している場合があります。
熱中症は屋外だけでなく、冷房を使用していない室内や、湿度が高く風通しの悪い部屋でも起こります。
主な症状
初期には、頭痛、めまい、立ちくらみ、吐き気、食欲低下、筋肉のつり、強いだるさ、尿量の減少などがみられます。
意識がぼんやりする、呼びかけへの反応がおかしい、自分で水分を飲めない、嘔吐を繰り返す、けいれんがある場合は重症の可能性があります。迷わず119番へ連絡してください。
医療機関ではどんな検査をする?
熱中症は、暑い環境にいた状況、症状、診察結果を組み合わせて判断します。
医療機関では、体温、血圧、脈拍、呼吸、意識状態、皮膚や口の乾燥などを確認します。必要に応じて血液検査を行い、ナトリウムなどの電解質、腎機能、肝機能、血糖値、筋肉への影響などを調べます。尿検査で脱水の程度を確認したり、持病や症状によって心電図などを追加したりすることもあります。
治療方法
治療の基本は、体を冷やすこと、十分に休むこと、水分と塩分を補うことです。
意識がはっきりしていて自分で飲める場合は、涼しい場所へ移動し、衣服を緩めます。首、わきの下、足の付け根などを冷やし、経口補水液などを少量ずつ飲みましょう。これらが非薬物療法の中心です。
水分を飲めない、吐いてしまう、脱水が強い場合は、点滴で水分や電解質を補います。重症の場合は、けいれんや臓器障害などに対する薬物療法や全身管理が必要です。
また、回復を促進するために、身体の熱を放散しやすくして、体力を底上げする漢方薬を併用することもあります。
熱中症は、解熱剤だけで改善する病気ではありません。むしろ血管が収縮して熱がこもり、悪化したり長引くこともあります。
自己判断で薬を飲み、無理に活動を続けることは避けてください。
帰宅後にできる予防
帰宅後はエアコンや扇風機を使い、涼しい室内で体を休ませましょう。熱い風呂や長時間の入浴は避け、ぬるめのシャワーなどで体への負担を減らします。
のどが渇いていなくても、少量ずつこまめに水分を取りましょう。大量に汗をかいた日は、食事や経口補水液などで塩分も補います。飲酒は水分補給の代わりにはなりません。
食事を抜かず、十分な睡眠を取り、翌日も暑い場所へ出る場合は、予定を詰め込みすぎないことも大切です。
「外にいたときは平気だった」という理由だけで、熱中症を否定することはできません。帰宅後や翌日の頭痛、吐き気、強い倦怠感が気になる方は、B-leafメディカル内科小児科クリニックへご予約・ご相談ください。お子さまの症状については、小児科専門医も診療いたします。
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