秋の子どもの咳・気管支炎
2026/09/21
子どもの気管支炎とは
気管支炎は、空気の通り道である気管支に炎症が起こり、咳や痰などが現れる状態です。初めは鼻水や発熱など、かぜに似た症状から始まり、しだいに咳が強くなることがあります。
秋は朝晩の寒暖差が大きく、空気も乾燥し始めます。保育園や学校で呼吸器感染症が広がりやすくなるため、咳が長引く子どもも少なくありません。ただし、咳の原因は気管支炎だけではなく、気管支ぜんそく、肺炎、百日咳、アレルギーなどの場合もあります。症状の経過と診察所見を踏まえ、医師が判断します。
原因・感染経路
子どもの急性気管支炎は、ウイルス感染によるものが多いとされています。原因となるウイルスは、咳やくしゃみのしぶきを吸い込む飛沫感染や、ウイルスが付いた手で鼻や口に触れる接触感染によって広がります。
冷たい空気や乾燥は、それ自体が感染症を起こすわけではありませんが、気道を刺激して咳を目立たせることがあります。たばこの煙、ほこり、香りの強いスプレーなども、咳を悪化させる要因になり得ます。
かかりやすい子どもの特徴
集団生活を始めた乳幼児は、さまざまなウイルスに接する機会が多く、呼吸器感染症を繰り返しやすい傾向があります。また、次のような子どもでは症状を注意深く見る必要があります。
- 乳児、特に月齢の低い子ども
- 早産で生まれた子ども
- 気管支ぜんそくや心臓・肺の病気がある子ども
- 受動喫煙の影響を受けている子ども
- 咳や痰をうまく外に出せない子ども
判別する検査
診察では、咳の始まり方、発熱、呼吸の様子、周囲の流行状況などを確認し、胸の音を聴診します。酸素飽和度という血液中の酸素の目安を、指先の機器で測ることもあります。
肺炎などが疑われる場合は胸部X線検査、特定の感染症が疑われる場合は抗原検査などを検討します。すべての子どもに検査が必要とは限らず、必要性は医師の診察のうえで判断します。
治療方法
薬物療法
ウイルス性の気管支炎では、症状を和らげながら回復を待つ治療が中心です。年齢や症状に応じて、解熱鎮痛薬、痰を出しやすくする薬、気管支を広げる薬などを用いる場合があります。
抗菌薬は細菌に作用する薬であり、一般的なウイルス性気管支炎には通常使用しません。細菌感染が疑われる場合に、医師が必要性を判断します。市販の咳止めや、家族に処方された薬を自己判断で使用することは避けてください。
非薬物療法
- 少量ずつ、こまめに水分を取らせる
- 室内を適度に加湿し、定期的に換気する
- 鼻水が多い乳幼児は、無理のない範囲で鼻吸引を行う
- たばこの煙や強い香りを避ける
- 食欲が低下している間は、食事を無理に完食させない
- 夜間の咳が強いときは、上半身を少し起こして休ませる
家庭で様子を見てよい場合
咳があっても呼吸が普段どおりで、水分が取れ、顔色や機嫌が良い場合は、家庭で経過を見られることがあります。ただし、咳が日ごとに強くなる、発熱が続く、眠れないほど咳き込む場合は、診療時間内の受診をご検討ください。
すぐに受診すべきサイン
次のような症状がある場合は、夜間や休日でも速やかに医療機関へ相談してください。
- 息を吸うたびに胸やみぞおちがへこむ
- 肩で息をする、呼吸が明らかに速い
- 唇や顔色が青白い
- 苦しくて話せない、飲食できない
- 呼びかけへの反応が弱い、ぐったりしている
- 水分が取れず、尿が著しく少ない
- 咳き込みに伴って呼吸が止まるように見える
- 生後3か月未満で発熱している
強い呼吸困難、意識がはっきりしない、唇が青いなどの症状では、救急要請も検討してください。
予防方法
帰宅時や食事前の手洗いを習慣にし、咳やくしゃみの際は口と鼻を覆います。タオルやコップの共用を避け、室内を換気することも大切です。十分な睡眠と食事で生活リズムを整え、家族を含めて受動喫煙を避けましょう。
つくば市のB-leafメディカル内科小児科クリニックでは、咳の経過や呼吸状態を確認し、必要な検査・治療を医師の診察のうえで検討します。当院には小児科専門医が在籍しています。咳が長引く、受診のタイミングに迷うといった場合もご相談ください。
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