小児肺炎球菌ワクチン|つくば市|内科・小児科| B-Leafメディカル内科・リハビリテーションクリニック

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小児肺炎球菌ワクチン

小児肺炎球菌ワクチンは、肺炎球菌という細菌による感染症を予防するためのワクチンです。

肺炎球菌は、子どもの鼻の奥に普通に存在している細菌ですが、時に重篤な病気を引き起こすことがあります。

このワクチンは2013年4月から定期接種となり、5歳未満の子どもを対象としています。

2024年4月からは、より多くの種類の肺炎球菌に対応した15価肺炎球菌ワクチン(バクニュバンス®)が定期接種として使用可能になりました。

小児肺炎球菌ワクチンの接種時期

標準的な接種開始時期は生後2か月からです。できるだけ早期に接種を開始することが推奨されています。

小児肺炎球菌ワクチンの接種回数

接種回数は、接種開始年齢によって異なります。

<生後2か月~7か月未満で開始の場合>

初回接種3回(27日以上の間隔)

追加接種1回(3回目から60日以上空けて、生後12~15か月の間)

<生後7か月~12か月未満で開始の場合>

初回接種2回(27日以上の間隔)

追加接種1回(2回目から60日以上空けて、生後12か月以降)

<生後12か月~24か月未満で開始の場合>

2回(60日以上の間隔)

<生後24か月~5歳未満で開始の場合>

1回

小児肺炎球菌ワクチンの効果は? 打たなかったときのデメリットは?

小児肺炎球菌ワクチンの接種には、以下のような重要な効果があります。

① 重症感染症の予防:

肺炎球菌は細菌性髄膜炎、肺炎、菌血症、敗血症などの重篤な感染症を引き起こす可能性があります。

ワクチン接種により、これらの重症感染症のリスクを大幅に減らすことができます。

特に5歳未満の小児の細菌性髄膜線の起因菌としては、肺炎球菌はHibに次いで第2位で、患者全体の15~20%を占めていました。

細菌性髄膜炎は死亡率も比較的高く、後遺症の残存率も高い恐ろしい病気で、それを予防するのに大きな貢献を果たしているワクチンの一つになります。

② 死亡リスクの低減:

特に細菌性髄膜炎は致命的な場合があり、治療を受けても2~5%の乳幼児が亡くなる可能性があります。ワクチン接種により、この死亡リスクを低減できます。

③ 後遺症の予防:

細菌性髄膜炎から回復しても、15~30%の子どもに聴力障害や神経障害などの後遺症が残る可能性があります。ワクチン接種はこれらの後遺症のリスクも減らします。

④ 抗生物質使用機会の抑制:

ワクチン接種により肺炎球菌感染症が減少すれば、抗生物質の使用機会も減り、耐性菌の出現を抑制する効果も期待できます。

また幼少期に抗生物質を多用することで、喘息などのアレルギー疾患のリスクが増加したり、肥満や生活習慣病のリスクが増えたりするといわれており、できる限り抗生物質を使用しない状況にすることは、長期の健康面でとても重要なアクションになります。

⑤ 集団免疫効果:

多くの子どもがワクチンを接種することで、地域全体での肺炎球菌感染症の流行を抑える効果があります。

ワクチンを接種しなかった場合、上記のような重症感染症のリスクが高まります。特に2歳未満の乳幼児は肺炎球菌による細菌性髄膜炎のリスクが高いため、注意が必要です。

また、2024年4月から使用可能となった15価肺炎球菌ワクチンは、従来の13価ワクチンよりも2種類多い計15種類の肺炎球菌に対応しています。これにより、より広範囲の肺炎球菌感染症を予防できるようになりました。

ワクチン接種には軽度の副反応(接種部位の腫れ、発熱など)が見られることがありますが、重篤な副反応は稀です。接種によるメリットは、そのリスクを大きく上回ると考えられています。

さいごに

小児肺炎球菌ワクチンは、他のワクチン(B型肝炎、ロタウイルス、五種混合など)と同時接種することも可能です。接種スケジュールについては、かかりつけの小児科医に相談し、お子さんの状況に合わせて最適な接種計画を立てることをおすすめします。

当院でも随時相談を受け付けております。

つくば市の内科小児科B-Leafメディカル内科・リハビリテーションクリニックでは、医師をはじめスタッフ全員がみなさまの健康をお守りします。予防接種についてのご相談や、スケジュール管理に関するアドバイスもお気軽にお尋ねください。

この記事の監修者

小野間先生写真

小野間 優介(おのま ゆうすけ)

B-Leafメディカル内科・リハビリテーションクリニック 院長

  • 日本プライマリ・ケア連合学会 家庭医療専門医取得
  • 日本医師会認定産業医
  • 茨城県難病指定医
  • 身体障害者福祉法指定医(肢体不自由)

--プロフィール--
2022年7月に茨城県つくば市にB-Leafメディカル内科・リハビリテーションクリニックを開業し、
『お身体の不調で困った時にとりあえず相談できるクリニック』
『生活期に改善を目指したリハビリを行えるクリニック』
『Web問診・オンライン予約・オンライン診療などを取り入れ、高齢者だけでなく働く世代もアクセスしやすいクリニック』
この3つの特徴で、皆様の健康を守り、『夢あふれる未来』を創り上げるお手伝いをしていきます。

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