胸やけとは、みぞおちの辺りから胸の下にかけて現れる違和感です。
「胸が熱くなるような不快感」「胸がヒリヒリ・じりじりする」「胸がつかえて重苦しい感じ」「背中が張る感じ」「食後に酸っぱいものがこみ上げてくる」など、人によってさまざまな表現をされることがあります。
胸やけのほとんどが、胃酸の逆流によって
食道の粘膜が刺激されることが原因です!
普段は胃酸が食道に逆流することはありません。
「下部食道括約筋」という筋肉が、胃の入口(噴門)を締めており、胃の内容物が食道に逆流しないよう働いているからです。
その「下部食道括約筋」がゆるんでしまうと、胃酸が食道に逆流してしまい、刺激や炎症を起こし、胸やけの症状が出てきます。
実は「下部食道括約筋」は加齢により、どうしてもゆるんできてしまいます。
また若い人であっても、生活習慣や体型などによって胸やけが出やすくなります。
日常的にやりがち?
胸やけの原因となる生活習慣
食べすぎ・飲みすぎ
食べすぎ・飲みすぎにより、胃の中の圧力が高まり、胃酸が逆流しやすくなります。
さらに多量の飲食により胃酸自体が大量に分泌されるので、胸やけが起こります。
早食い
早食いの人は、食べ物と一緒に空気をたくさん飲み込んでしまいます。
「ゲップ」として胃に溜まった空気を吐き出しますが、このとき空気だけでなく胃酸も逆流することが起こります。
刺激物やアルコール、脂質の多い食事
香辛料、アルコールやタバコ、果汁・炭酸飲料、脂質の多い食事は、胃酸の分泌を促進するため、摂りすぎると胸やけの原因となることがあります。
ストレスによる自律神経の乱れ
ストレスによって消化管の働きをコントロールしている自律神経が乱れ、胃酸が過剰に分泌されることがあります。
過剰な胃酸が食道に逆流することで、胸やけを引き起こします。
食べてすぐに横になる
食後は胃酸逆流が一番起こりやすい時間帯です。
食べてすぐに寝ると、食道と胃が水平になるため、胃酸が逆流した場合には食道内に長時間とどまる恐れがあります。
前かがみ姿勢、腹部を圧迫する生活習慣
草むしりのような前かがみ姿勢や、ベルト等で腹部を締めすぎる服装、おなかに力をかける仕事をしている人は、おなか全体が圧迫され、胃酸の逆流が起こりやすくなります。
肥満など体型による問題
肥満の方、腰が曲がり背中が丸くなった方、妊娠中の方は、胃が圧迫されるため、胃酸の逆流が起こりやすくなります。
食事、お腹の圧迫、姿勢、この3つを改善するだけで良くなることがあります!
食事
- 一度にたくさん食べずに、ゆっくりと。また、食べすぎも避けましょう。
- タバコ、アルコール、コーヒー、チョコレート、香辛料の多い食べ物や脂肪の多い食べ物、柑橘類などは控えましょう。
- だ液は酸を中和する作用があります。食後にガムを噛み、だ液がよく出るようにすると良いでしょう。
おなかを圧迫しない
- ベルトや帯、コルセットはゆるめにしましょう。
- 太り気昧の方は、体重を減らしましょう。
- 妊娠中の方は胃が圧迫されやすくなっています。食事は少量で複数回にわけるのも効果的です。
姿勢の注意
- 前かがみの姿勢を避けましょう。
- 食事の後、3時間は横にならないようにしましょう。
- 就寝時は背中に座布団や薄い布団を敷き、上半身をやや高くしましょう。
- 就寝時は左側を下にしましょう。
市販のお薬をつかってみる
ストレス、食べ過ぎ・飲みすぎなど、胸やけの原因が分かっている一時的な胸やけの場合は、市販のお薬を使ってみるのもひとつです。
ストレス等が原因で軽い胃痛がある場合は、胃酸の分泌を抑える薬(H2ブロッカー)や胃酸を中和する薬(制酸薬)を選びます。
食べ過ぎ飲みすぎが原因で胃がもたれる場合は、消化酵素や生薬配合のお薬も良いでしょう。
どれがいいかわからないというときには、内科の医師か薬剤師に相談してみましょう。
たかが胸やけ?
ずっと続くようなら内科を受診しましょう
胸焼けが一時的なものではなく、1週間以上続いたり、症状を繰り返したりする場合は、何か病気が隠れている可能性がありますので、医療機関を受診しましょう。
胸やけのみられる疾患として、「逆流性食道炎」「消化性潰瘍」「食道アカラシア」「機能性ディスペプシア」「胃がん・食道がん」「狭心症・心筋梗塞」などが挙げられます。
次の症状がある場合は緊急性の高い疾患の場合もあります!
必ず医療機関を受診しましょう。
- 強い胃痛がある場合
- 黒色便、タール状の便が出るとき
- 急に強い腹痛を感じたとき
- 痛みが体全体(背中、腰、胸、肩)に出ているとき
つくば市のB-Leafメディカル内科・リハビリテーションクリニックでは、医師をはじめスタッフ全員のチームプレーで、みなさまの健康をお守りいたします。
駐車場もあり研究学園からもお車でご来院できますので、ちょっとした身体の不調や、受診してよいか悩むような場合でもお気軽にご相談ください。
参考文献
この記事の監修者
小野間 優介(おのま ゆうすけ)
B-Leafメディカル内科・リハビリテーションクリニック 院長
- 日本プライマリ・ケア連合学会 家庭医療専門医取得
- 日本医師会認定産業医
- 茨城県難病指定医
- 身体障害者福祉法指定医(肢体不自由)
--プロフィール--
2022年7月に茨城県つくば市にB-Leafメディカル内科・リハビリテーションクリニックを開業し、
『お身体の不調で困った時にとりあえず相談できるクリニック』
『生活期に改善を目指したリハビリを行えるクリニック』
『Web問診・オンライン予約・オンライン診療などを取り入れ、高齢者だけでなく働く世代もアクセスしやすいクリニック』
この3つの特徴で、皆様の健康を守り、『夢あふれる未来』を創り上げるお手伝いをしていきます。
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