不整脈とは、心臓の鼓動が一定ではなくなる状態を指します。
脈拍がゆっくりになったり(脈が1分間に50以下が徐脈)、速くなったり(脈が100以上を頻脈)、飛んだり不規則になったりします。
不整脈には健康な人にも見られる問題のない不整脈から、生命に関わる重大な不整脈までいろいろな種類があります。
不整脈の診断
不整脈の診断は、心電図検査を中心に行われます。
勤務先での健康診断やお住まいの自治体による健診を受けている方であれば、その範囲で心電図検査も行われている場合が多く、そこで見つかる事も多いです。
これらの健康診断が、不整脈を自覚する大きなきっかけになりますので、検査を受けて終わりではなく、診断結果も見るよう心がけてください。
しかし、不整脈が短時間しか出現しない場合、一般の心電図では不整脈を記録することができないことも多く、その場合ホルター心電図(携帯型24時間心電図)が使用されます。
不整脈の種類
不整脈には大きく分けて3つの種類があります。
- (1)脈が飛ぶ「期外収縮」
- (2)脈の遅くなる「徐脈」
- (3)脈の速くなる「頻脈」
です。
(1)期外収縮 | 心房性期外収縮 心室性期外収縮 |
本来、電気の生じる場所以外から早めに刺激が出てくるために起こる現象です。 この刺激が心房から出る場合には心房性期外収縮、心室から出る場合は心室性期外収縮と呼ばれます。 |
---|---|---|
(2)徐脈 | 洞機能不全症候群 房室ブロック |
心臓の中で電気がつくられなくなったり、途中でストップしたりするために起こります。 徐脈をきたす病態として、洞不全症候群・房室ブロックがあります。 |
(3)頻脈 | 心房頻拍 心房細動、粗動 発作性上室性頻拍 心室頻拍、心室細動 WPW症候群 |
電気が異常に早くつくられるか、異常な電気の通り道ができて電気の空回りが起こるために発生します。 頻脈をきたす病態には、心房細動・粗動・発作性上室性頻拍・心室頻拍・心室細動・WPW症候群などがあります。 また心房細動・粗動には血栓という血の塊が心房内にでき、それが原因となり脳塞栓を起こすことがあります。 |
日常生活の中でのサイン
期外収縮(脈拍のリズムが定まらない、脈が飛ぶ不整脈)
- 胸に不快感がある
徐脈(脈拍がゆっくりの不整脈)・・・ペースメーカー治療の対象
- ふらっとする
- めまいがする
- 少し身体を動かしただけで息切れする
頻脈(脈拍が速い不整脈)
- 胸がどきどきする
- 少し身体を動かしただけで息切れする
- 急に意識がなくなる
不整脈の原因
不整脈の原因は、加齢や生活習慣(喫煙、活動、食事、BMI〈肥満指数〉)によるものがほとんどです。
不整脈は心臓にかかわる症状のため、心臓の病気が隠れていることもありますが、特に心臓に病気がなくても、
- 年齢
- ストレス、疲労、睡眠不足
- 体質、遺伝
- 飲んでいる薬の副作用
などが誘因となって発生することもあります。
高齢になると、特に心房細動に注意です
心房細動のリスクは加齢とともに多くなります。近年の高齢化社会に伴い、その人数は増加しています。
心房細動時に心臓は全体として1分間に60回から200回の頻度で不規則に興奮します。
そのため、脈はまったくバラバラで打ち、動悸がして息苦しくなり、時にはめまいや胸痛などの症状が出る場合があります。
ただ、心室に伝わる脈がそれほど速くない場合には、まったく症状が出ない場合もあります。
(医療法人博人会たけクリニックホームページより引用)
心房細動によって心房のポンプ機能が弱まると、心房内に血液が停滞することで血栓ができやすくなります。
そうした血栓が全身に運ばれることで血栓症が起きますが、血栓が脳の血管につまることで起きるのが脳梗塞です。
心房細動は脳梗塞の原因になるばかりでなく、放置しておくと、認知症、運動機能低下、心不全、心筋梗塞、心臓突然死のリスクを増加させます。
(上遠野内科医院ホームページより引用)
リハビリテーション
心房細動を放置しておくと、心不全を招くことがあります。
心不全などの心臓病の患者様が体力を回復し自信を取り戻すことにより、快適な社会生活を送れるようサポートするとともに、再発を予防するためにリハビリテーションを実施します。
心臓の病気を持っている方は、心臓の働きが低下し、運動能力や身体の自律神経調節機能も低下しています。
そのため負荷量が多い活動はできませんし、どの程度活動して良いのかが分からないために不安もあります。
リハビリでは、専門知識を持った医師、理学療法士など多くの専門医療職が関わって、患者様一人ひとりの状態に応じた効果的な運動指導、生活指導を含む総合的プログラムを提案し、実施します。
主なリハビリの内容としては、バイタルサイン(血圧、心拍数、不整脈の有無、症状)を確認しながらの有酸素運動、筋力トレーニング等です。
効果としては、自律神経の働きがよくなり、不整脈の再発予防に繋がります。
また、筋肉量が増えて楽に動けるようになり、心臓への負担が減ります。
検査で異常が出たら、まずは受診しましょう
不整脈は自覚症状が出にくい場合もあり、検査で異常が分かった場合でも自覚症状がないため、放っておかれることがあります。
日常生活の中で受診する時間が取れなかったり、中には重い病気と診断されることが怖いから受診をされないという方もいるかもしれません。
しかし、それまで自覚症状がなかったのに、いきなり一刻を争う症状が出る場合もあります。
自分の症状を理解して、うまく付き合う方法を見つけることで、予め対策を取っていれば重大な事態を防げる場合も多く、日常生活への影響も最小限に抑えることができます。
つくば市の内科 B-Leafメディカル内科・リハビリテーションクリニックでは、医師をはじめスタッフ全員のチームプレーで、みなさまの健康をお守りいたします。
ちょっとした身体の不調や、受診してよいか悩むような場合でもつくば市の内科、B-Leafメディカル内科・リハビリテーションクリニックにお気軽にご相談ください。
〈参考資料〉
この記事の監修者
小野間 優介(おのま ゆうすけ)
B-Leafメディカル内科・リハビリテーションクリニック 院長
- 日本プライマリ・ケア連合学会 家庭医療専門医取得
- 日本医師会認定産業医
- 茨城県難病指定医
- 身体障害者福祉法指定医(肢体不自由)
--プロフィール--
2022年7月に茨城県つくば市にB-Leafメディカル内科・リハビリテーションクリニックを開業し、
『お身体の不調で困った時にとりあえず相談できるクリニック』
『生活期に改善を目指したリハビリを行えるクリニック』
『Web問診・オンライン予約・オンライン診療などを取り入れ、高齢者だけでなく働く世代もアクセスしやすいクリニック』
この3つの特徴で、皆様の健康を守り、『夢あふれる未来』を創り上げるお手伝いをしていきます。
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