Hibワクチンは、ヘモフィルスインフルエンザ菌b型(Hib)による感染症を予防するためのワクチンです。
Hibは、主に5歳未満の子どもに重篤な感染症を引き起こす細菌で、特に乳幼児での発症に注意が必要です。
Hib感染症は、主に以下のような重篤な病気を引き起こす可能性があります。
- 肺炎
- 髄膜炎
- 敗血症
- 化膿性関節炎
これらの病気は命に関わる可能性があり、特に髄膜炎の場合は、生存しても20%の子どもに難聴などの後遺症が残るとされています。
接種時期と回数
2024年4月から、日本ではHibワクチンを含む新しい「5種混合ワクチン」が定期接種として導入されました。この5種混合ワクチンは、従来の4種混合ワクチン(百日せき・ジフテリア・破傷風・ポリオ)にHibワクチンを加えたものです。
接種時期
初回接種:生後2ヶ月から開始
追加接種:初回接種終了後7~13ヶ月後
接種回数
5種混合ワクチンの標準的な接種スケジュールは以下の通りです。
1回目:生後2ヶ月
2回目:1回目から27~56日後
3回目:2回目から27~56日後
追加接種:3回目から7~13ヶ月後
この新しいスケジュールにより、これまで合計8回(4種混合4回、Hib4回)必要だった接種回数が4回に減少し、保護者と子どもの負担が軽減されます。
注意点
2024年3月以前にHibワクチンの接種を開始した場合は、残りの必要回数を従来のHibワクチンで接種することが原則ですが、5種混合ワクチンに切り替えても問題ありません。
接種開始時期が遅れた場合、接種回数が変わることがあります。詳細は医師に相談してください。
ワクチンの効果と
打たなかったときのデメリット
Hibワクチンの接種により、重篤なHib感染症にかかるリスクを95%以上減らすことができると報告されています。
具体的には、フィンランドの研究では、Hibワクチンを接種した約97,000人の子どもにHibによる全身の重症感染症が発生しなかったのに対し、未接種の子どもでは42人が発症すると推定されています。
日本では、ワクチン導入前は年間600人の子どもがHibによる髄膜炎を発症し、約15人が死亡、150人に発達の遅れなどの後遺症が残っていましたが、ワクチン導入後は患者数が大幅に減少しています。
打たなかった場合のデメリットとして、Hibワクチンを接種しないと、以下のようなリスクが高まります。
- 重篤な感染症の発症:肺炎、髄膜炎、敗血症などの危険な病気にかかる可能性が高くなります。
- 死亡リスク:Hib感染症による重篤な疾患にかかった場合、3~6%が死亡するとされています。
- 後遺症:特に髄膜炎の場合、生存しても20%の子どもに難聴などの後遺症が残る可能性があります。
- 集団免疫の低下:ワクチン接種率が下がると、社会全体でHib感染症が広がりやすくなり、赤ちゃんや免疫力の弱い人々が感染するリスクが高まります。
- 医療費と社会的コストの増加:重症化した場合の治療費や、後遺症のケアにかかる長期的なコストが増加します。
- 抗生物質使用機会の抑制。
肺炎球菌ワクチンのところでも記載した内容と同じになりますが、ワクチン接種によりHib感染症が減少すれば、抗生物質の使用機会も減り、耐性菌の出現を抑制する効果も期待できます。
また幼少期に抗生物質を多用することで、喘息などのアレルギー疾患のリスクが増加したり、肥満や生活習慣病のリスクが増えたりするといわれており、できる限り抗生物質を使用しない状況にすることは、長期の健康面でとても重要なアクションになります。
さいごに
Hibワクチンは、重篤な感染症から子どもを守る重要なツールです。
新しい5種混合ワクチンの導入により、接種がより簡便になりました。お子様の健康を守るため、定期接種スケジュールに従って適切にワクチン接種を行うことをおすすめします。
不安や疑問がある場合は、必ず医師や看護師に相談してください。
つくば市の内科小児科B-leafメディカル内科小児科クリニックでは、医師をはじめスタッフ全員がみなさまの健康をお守りします。
予防接種についてのご相談や、スケジュール管理に関するアドバイスもお気軽にお尋ねください。
プロフィール
2022年7月に茨城県つくば市にB-leafメディカル内科小児科クリニックを開業し、
『お身体の不調で困った時にとりあえず相談できるクリニック』
『Web問診・オンライン予約・オンライン診療などを取り入れ、高齢者だけでなく働く世代もアクセスしやすいクリニック』をかかげ、皆様の健康を守り、『夢あふれる未来』を創り上げるお手伝いをしていきます。